【二十四節気】2019年9月23日秋分|日に日に夜が長くなっていく時期
秋の到来、立秋から約45日。
前回の二十四節気、白露(はくろ)から約2週間経過すると、「秋分」を迎えます。
本記事では、秋分の特徴やさらに細かい暦「七十二候」についても解説します!
▼二十四節気とは▼
1年を24分割して、その分割点を含む日に季節を表す名称を付けたもので、中国の戦国時代の頃に作られた。月の動きをもとにした太陰暦では毎年季節のずれが生じるため、季節を春夏秋冬のように太陽の位置で区分した。
二十四節気には12の節気と、12の中気があり、別で72分割した細かい暦:七十二候、また日本の風土に合わせた暦として雑節がある。
中気で有名なものは、二至二分(にしにぶん):夏至、冬至、春分、秋分
節気で有名なものは、四立(しりゅう):立春、立夏、立秋、立冬
目次
秋分はいつ?秋分の特徴は?
2019年9月23日から10月8日に迎える「寒露」までの期間が秋分(しゅうぶん)です。
立秋で暦の上では秋となりますが、まだまだ残暑がきつく、
処暑ですこしづつ暑さが和らぎ、秋の訪れを感じ始めます。
そして、白露を迎えると本格的な秋の到来を感じるようになり、
秋分の日を境に、昼より夜の時間が長くなっていきます。。
秋分の日
「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日として1948年に国民の祝日に制定されています。
戦前の秋分の日は「秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)」と呼ばれ、宮中で、歴代の天皇や皇族の神霊をまつる儀式を執り行っていました。
その後、庶民の間にも徐々に広がっていき、戦後「秋分の日」と改名されました。
彼岸とは?
秋分の時期にはよく「彼岸」という言葉を聞きますが、その由来はどこからきたのでしょう?
もともと、阿弥陀仏を信仰する浄土思想では、極楽浄土は西方にあると信じられていました。
春分と秋分は太陽が真東から昇り、真西に沈むため、極楽浄土のある西に沈む夕日に自分自身のいのちの終わりをも重ね合わせていました。
いつしか阿弥陀さまや先に逝かれた親しい人々に「ご苦労さまでした」と迎えられる日を想うようになったと言われています。
暦の上では彼岸は雑節の一つで、春分や秋分を中日として前後3日間ずつの7日間をそれぞれ彼岸と呼びます。
最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」と呼び、この期間におこなれる仏事は彼岸会(ひがんえ)と呼ばれます。
秋分に食べる食材・旬の食材は?
お彼岸の時期といえば、おはぎですね。
一般的には春のお彼岸はぼたもち、秋のお彼岸はおはぎと言われますが、その時期のお花から名前の呼び名が変わっています。
春のお彼岸に食べるものは、一説には小豆を牡丹の花に見立てており、牡丹餅→ぼたもちとなったと言われています。
また、秋のお彼岸には、秋の七草のひとつである萩の花と小豆の形状が似ていたことから、おはぎもち→おはぎとなったようです。
秋分の時期には何がある?
長月(ながつき)から神無月(かんなづき)、出雲地方では神在月に!
9月の旧名は、「夜長」から転じた「長月」が一般的です。
秋分の後半は10月の陰暦「神無月」が訪れます。
神様がいなくなる月…いなくなった神様は、神の国「出雲」に集まります。
神々が人やお金や仕事など、目に見えないご縁を決める神議(かむばかり)という縁結び会議が出雲で行われるためです。
そのため、出雲地方だけは「神在月」と呼ばれます。
秋分の期間の七十二候は?
秋分の七十二候は以下の3つに分かれます。
七十二候
初侯:雷乃収声(かみなり すなわちこえをおさむ)
次候:蟄虫坏戸(むし かくれてとをふさぐ)
末候:水始涸(みず はじめてかるる)
初侯:雷乃収声(かみなり すなわちこえをおさむ)
夏の間に鳴り響いていた雷もおさまる時期です。
大きな雷雲に代わって空を覆うのは、もこもことした鰯雲。
「暑さ、寒さも彼岸まで」と言われる通り、残暑もおさまり、秋らしいさわやかな日が続きます。
次候:蟄虫坏戸(むし かくれてとをふさぐ)
【蟄】は、執(音符号)+虫 から作られた形声文字で、意味は 「かくれる。冬ごもりする」です。
啓蟄の初候「蟄虫啓戸 (すごもりのむしとをひらく)」で外で活動を始めた虫たちが、冬ごもりの支度を始める時期です。
これから啓蟄の時期までの約半年間、土の中で静かに寒さが過ぎるのを待ちます。
末候:水始涸(みず はじめてかるる)
という字は八十八と書きますが、昔から「米作りには八十八の手間がかかる」といわれています。
農家の人たちが丹誠込めて作り上げた素晴らしい「作品」でもある稲穂が実りの時を迎えるこの時季。
畦の水口を切って田を乾かし、稲刈りに備える時季でもあります。
刈り取った稲が稲木にかけられている光景は、秋ならではの日本の原風景と言えるでしょう。
夜が次第に長くなる「秋分」
二十四節気「秋分」と七十二候のご紹介でした。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がある通り、厳しい残暑もお彼岸を境に落ち着き、過ごしやすくなっていきます。
朝晩は今まで以上に冷え込む日も増えてきますので、就寝時には身体を冷やさないように気をつけましょう。
▼二十四節気の前節「白露」
この記事へのコメントはありません。