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島根のECサイト(オンライン通販)事情を考える〜 第1回:姫ラボVOL.2|株式会社玉造温泉まちデコ代表 角さん

 
島根のECサイト(オンライン通販)事情を考える〜 第1回:姫ラボVOL.2|株式会社玉造温泉まちデコ代表 角さん
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あんでぃ@しまね
30代後半に突入したもはやおじさん。 数年前に神話の国にドロップインしたところ、島根県の奥深さにどっぷりとハマる。 慣れない旅館業で四苦八苦しながらも、仕事の合間に田舎生活を満喫しつつ、島根情報を発信中。

本記事はライター「アオイ」さんによるトリセツシマネへの寄稿記事です。

第1回|姫ラボvol.1 店長 藤田さん

こんにちは、ライターのアオイと申します。

「コロナショックの今、島根のECサイト(オンライン通販)事情を考える」

をテーマとした企画、まず第1回は、5月16、17日に10周年セールを開催予定の、玉造温泉のコスメ屋さん、姫ラボさんを取材させていただきました。

前回の姫ラボ店長、藤田さんへのインタビューに続いて、
今回は、姫ラボを運営する、株式会社まちデコの代表、角さんへのインタビューをお届けします。
ぜひ前回の記事とあわせてご覧ください。

以下:角さんへのインタビューをお届けします。

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アオイ(以下、ア):間も無く10周年ということで、少し早いですが、おめでとうございます。

まずは、まちデコという会社の事業「姫ラボ」さんの、簡単なこれまでの事業の歴史を教えてください。

角代表(以下、角):姫ラボは10年前に、株式会社玉造温泉まちデコの事業の一つとして、玉造温泉の源泉を活かしたコスメということで、店舗とECサイトを同時に立ち上げました。

スタッフ3人でやり始めて、現在ではまちデコ全体で40人くらいの規模になってます。
最初はお店がメインで、姫ラボとしてはこれまで割とずっと順調というか、黒字できていました。

元々コスメ屋さんをやりたくて始めたのではなく、「美肌屋さん」をやりたくて。美肌温泉である玉造温泉。
でもこれを、どうやってPRしたらいいのか?というところからスタートしてます。

美肌温泉って、忘れられがちなんですよね。
玉造に訪れて、温泉に入って下さったら、その時は確かに良いけれど、数日経つうちに忘れ去られてしまう。どうしたらいいか?

「入った人に忘れさせない方法」を考えていたら、毎日温泉に入ればいい、と。

本当は、東京の水道から温泉が出ればいいけど、それは無理なので、どうせなら化粧水みたいな温泉を活かしてコスメにしちゃえ、というところからスタートしてます。

 

ア:玉造温泉の源泉を活用したコスメということですが、姫ラボさんの商品の特徴や、他社のコスメ商品と比べた時のアピールポイントはどのあたりになりますか?

 

角:「湯上り肌」がキーワードですね。

玉造温泉は、お湯自体が化粧水みたいな感じなんです。
なので、姫ラボの商品の使用感を、玉造温泉の湯上り肌に近づけたい。

温泉に入り続けるのと同じく、使い続けることで、驚くほど肌に潤いが出るような設計になっているのが、姫ラボのコスメです。
店長の藤田が商品テストを全部して、湯上り肌に近づいたかどうかで、商品が完成したかどうかを判断しています。

経営者視点でいうと、姫ラボの商品は、お客様にとって、コストパフォーマンスがとても良いと思います。

当社の商品に含まれている成分を考えると、他のコスメブランドだったら、もっと高値で売っているだろうと思います。
元々、コスメで利益を出すことより、温泉を使ったコスメを使い続けて、温泉を知って欲しい、訪れて欲しい、というのが目的なので。

島根のECサイト(オンライン通販)事情を考える〜第1回|姫ラボ店長 藤田さん

石鹸だったら、普通なら2500円くらいで販売するところを、1580円で販売しています。


オールインワンゲルも、4000円くらいで販売するところを、2680円にしています。

 

ア:普段から、ツイッターなどで細やかなコメントをお客様にされてますが、お店やオンライン上で、お客様とコミュニケーションするときに気をつけている事があれば教えてください。

角:SNSに限った話ではないのですが、全スタッフに共通した経営理念が、姫ラボを含むまちデコにはあるんです。

来てよかった、また来たい、誰かに紹介したい温泉街へ

温泉街に訪れた方、遠方から商品を買って下さった方に、こういう思い、行動にいたって欲しい、ということが私たちの経営理念であり、ゴールです。

そのために、普段、お店だったり通販だったりでお客様と接する中で、レジの釣り銭の渡し方、陳列の方法、通販の梱包の仕方一つとっても、その理念にそっているかどうかが判断基準になります。

「お客様に喜んで欲しい」といった抽象的な概念ではなく、経営理念の通り具体的に、お客様に感じてもらえるかどうか、なんです。

 

 

ア:これまでの姫ラボの取り組みの中で、ECサイトの歴史と、姫ラボならではの工夫、特徴などがあれば教えていただけますか?

角:ECサイトは最初は、売上のほんの数%で、ほとんどお店がメインでした。
姫ラボに3人いた最初のスタッフは全員お店の担当で、通販専門の担当者も最初はいませんでした。

でも、今現在では、姫ラボの売り上げの半分はECです。
最初は数%だったのが、始めてから5年目くらいで、急激に数字が伸びていき、6年目で、お店の売上を追い抜いていきました。

その理由としては、姫ラボのECにおける、リピート率の高さがあります。

ECで新規初回購入をした方が、2回目の購入をする確率が50%。
さらにそのうち、5回目までリピートする確率が20%。

これは、全国的にも例が無いくらい非常に高い数字だと思います。
普通のコスメなら、同じ数字で3%くらいのリピート率です。全国的なモデルと言っても過言では無いいと思います。

楽天市場での姫ラボの評価は、星5つが最高評価の中、4.89。
ものすごく高いんですけど、その高い評価から売上に繋げるというのではなく、内部向けというか、EC部門で働くスタッフに対して、お客様からきちんと評価されているんだよ、という事を伝えるために、社内で使うようにしています。

姫ラボのECの特徴は、商品自体もいいけれど、リピーターを作る方法をしっかりやっている事だと思います。

具体的には…

例えば、通販で購入された商品に添えるメッセージカード。

お客様一人一人に違うメッセージカードを、毎日7、80件、手書きと消しゴムハンコを押して全部手作りで書いています。一枚のメッセージカードを作るのに、消しゴムハンコを15個くらい押している。
そんな手間隙かけてやってるところは他にないと思います。

これは社長命令からの取り組みではなく、スタッフが自発的に始めました。

島根のECサイト(オンライン通販)事情を考える〜第1回|姫ラボ店長 藤田さん

あとは、通販にチラシってつきものですけど、同封するチラシに「買え」という圧力が無い。

商品情報じゃなくて、玉造温泉街のお店紹介とかが載っているし、女性スタッフによる手書きのイラスト入りの、可愛らしいもので。
そういうものを受け取るから、お客様が、すごくいいお店なんだろうなー、と感じてくださる。

島根のECサイト(オンライン通販)事情を考える〜第1回|姫ラボ店長 藤田さん

それに、商品の梱包もすごく丁寧ですね。
緩衝材と一緒に箱に入れるだけでなく、商品一個ずつ丁寧に包んであります。

こちらに落ち度がなくても、運送屋さんが運ぶ中で、箱の中身が凹んでしまう事とか、ありますよね。
何かがあっても大丈夫なようにしてあります。

通「信」販売じゃなくて、通「心」販売、という呼び方をするスタッフがいます。
心と心を通わせる。スタッフとお客様が直に会えるわけではないんですけど、「会えないタイプの接客」をしているんです。

スタッフが、商品を入れる箱の中に、自分達の「分身」を入れて、それを通じて接客をしているのが、姫ラボのECなのかなと思います。

 

ア:ECサイトを持っていることで、様々なメリットもある反面、通販ならではの大変なこともあったのではないかと思います。そのあたりはいかがでしょう?

また、この記事を読んで、ECを今後やりたい人に向けてメッセージをいただけますか?

角:メリットとしては、ECサイトがあったことで、リピーターさんとの関係性を作れたことがあると思います。

旅館だったら、お客様の個人情報はチェックインで知ることができますが、土産物屋さんではそういうことがない。
どこからいらしたのかわからないお客様が、一度買ったら終わり、ということが多いのが普通の土産物屋さんなんです。

でも、姫ラボのECでは、しっかりとしたリピーターさんとの関係性を作れています。

姫ラボとお客様の事を表現するなら、今流行りの言葉でいうと「関係人口」かな?と。関係人口という言葉を聞いた時に、これって姫ラボの通販がやっていることじゃない?と。

島根に移住したりはできないけど、遠くから島根に関係を持って下さっている。
観光以上、移住未満というか。関係人口という言葉を知る以前から、うちのスタッフがその概念を知らないままに実践している。
やっている本人たちが知らない面白さ、というか。

ECサイトがある大変さ…これは、なくなった、というのが本音かなと。

以前はありました。
始めたばかりの頃は、新規のお客さんをどう増やすかという苦労があったので。

今でこそ、毎日数十件の注文がありますが、最初は10日に1度注文があると大喜び、みたいな感じでした。
どうやったらこの注文が毎日来るんだろうか、をずっと考えてやってきました。

 

ECを今後やりたい人向けにですね…

自分の代わりにやってくれる人(スタッフ)を増やすことですね。
自分はこれをやりたい、という事をまず明確にする。理念を掲げる。
それを手伝ってくれる人、自分以上の事をやってくれる分身を増やすイメージです。

 

仕事で迷ったりしたときは、企業理念に立ち返ってやってきました。理念は仕事のゴール。
姫ラボでは、お店のスタッフはお店で、ECのスタッフはECで理念の実現をやっています。

 

仕事をする中で最初の時期は、これどうしたらいいですか?
っていう質問をスタッフから受けたけど、理念をかなえるためにはどうやったらいいと思う?と、いつも同じ返し方をしています。
そうして考えていく中で、スタッフの中に判断基準が生まれてくるんですね。

手書きのメッセージをみて、社長がこれ何?と思っても、一つ一つ手書きした方がお客様にとって良いと思います、とスタッフに返されたら、社長も納得する、みたいな。

理念を実現させるのは、ゴルフみたいなもの。
穴というゴールを目指して、色んなスタッフがそれぞれのやり方で歩みを進めていく。
ゴールへの辿り着き方は色々でいいと思います。

 

 

ア:コロナショックが、4月初旬頃から島根にも本格的にやってきました。コロナは御社の事業に、どのような影響を及ぼしているでしょうか?またそんな中、御社にとって現在、ECサイトの位置付けはどのようなものでしょうか?

角:コロナの影響で、全国どこの観光地も大変だと思います。まちデコでいうと、会社の売上が半減している状態です。

その理由は、温泉街のお店が閉店を余儀なくされているため、通常なら営業しているはずの、商品を販売してもらっている店舗の売り上げが、ほぼ全滅しているからです。

温泉街全体でいうと、例年の200分の1くらいかもしれません。
完全に休業しているところもあるので、売上0円のところもあります。かなり厳しい状況です。

ECサイトだけに関して言うと、コロナの影響関係なく、ECはずっと予定通りの売上を保っています。
ただ、実店舗の売上が厳しい。
なので、今の状況下でも、稼ぐことができるECサイトがあるのはありがたいです。
今はスタッフを全員、ECに割り振って働いてもらっています。

 

 

ア:今回、複数の動画をyoutubeにアップされ、様々な方法を使って、姫ラボさんの10周年セールを告知されています。
この時期にこのようなセールを企画された意図は、どのあたりにあるのでしょうか。

【新型コロナウイルス】玉造温泉・姫ラボから全国の皆さまへ。

角:社運をかけた、生き残りをかけた10周年セールだと思っています。

毎年、この時期には周年祭を行うのですが、去年の周年祭の、1.5倍から1.8倍くらいを稼ぎたいと思っています。
一生懸命働いてくれているスタッフの給与だけでなく、ボーナスなども出来るだけ減らしたくないので。

この状況でも稼ぐことが出来るECサイトがあるだけ、自分たちはラッキーかなと思っています。
そこにスタッフのエネルギーを全振りします。

10周年の感謝祭が終わった後も、SNSなどを使って、様々なプロモーションをしていきたいと思っています。

いずれコロナが終息して、温泉街に人が戻ってきた頃、今の頑張りのおかげで、会社が復活しているといいなと思います。
今、何もしなかったら、おそらくこのまま沈んでしまうので。

ア:今回告知のために作成された動画の中でも、お客様からの励ましの言葉を数多く頂いた、ということが触れられていました。
これまで何度も姫ラボの商品を利用して頂いているお客様、そして、今後初めて姫ラボの商品を利用されるお客様に対して、それぞれメッセージをお願いできますでしょうか?

角:(リピーターさんに)

温かい励ましの声が、すごく熱量が高くて嬉しいです。
姫ラボのことが大好き、なくなったら困る、という感じが伝わってきます。
ありがたいな、と思うと同時に、今まで自分たちがやってきた事を再確認できています。

今回助けていただけることに、本当に感謝しています。

 

(初めての方に)

今まで僕らはあまりPRをして来なかったので、姫ラボの事をそこまで広くお伝えできなかったかもしれない、と思っています。

でも、今回の10周年セールを告知したら、コロナの影響を感じた沢山の方がシェアして下さったんですね。
その結果、今まで届かなかった方にも姫ラボのことが届いている、この言い方はちょっと違うかもしれませんが、コロナのおかげで、今まで届かなかった方に届いている。そのことに感謝しています。

 

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(インタビューを終えて)

元々、以前からお知り合いだった角さん。
仕事のお話をじっくり伺うのはこれが初めてでした。
角さんがどんな思いでお仕事をされているのか、スタッフさんに対しての温かい目線も感じることが出来ました。

経営者視点ということで、今後ECサイトを始めてみたい方にむけたメッセージもコメントいただいております。
いまだに厳しい状況が続く玉造温泉ではありますが、この記事を通して、少しでも玉造温泉や姫ラボに興味を持っていただけたら、ライター としてこんなに嬉しいことはありません。

 

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10周年感謝祭は終了しています。姫ラボオンラインショップはこちら。

 

 

代表角さんプロフィール

1973年生まれ 松江商業高校を卒業後、仕事を転々とし2000年に玉造温泉の老舗旅館に勤務。
そこで玉造温泉街が寂れていることに課題を見つけ、観光協会に転身。
同時に玉造温泉まちデコという民間会社を設立。2つの肩書を使い分けてタマステージ、姫神さまのふりーぺーぺーぱー、おやしろ本舗、姫ラボなどの事業を立ち上げる。
現在は(株)玉造温泉まちデコ代表取締役としてメイン事業を姫ラボで玉造温泉の活性化に尽力している

 

 

インタビュー担当:アオイ

アオイ

趣味でライターをしています。松江生まれ松江育ち。キャッチャーに憧れる人です。
星野源と同じ81年生まれなのがうれしい。人生、絶賛模索中。
好きな言葉は
「何とかなるし、何とかする」
「世界はまだ名前のついていない才能であふれているなあ」
「休む為に働く訳じゃなく、従う為に学ぶ訳でもない」
「一人を超えてゆけ」

 

 

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30代後半に突入したもはやおじさん。 数年前に神話の国にドロップインしたところ、島根県の奥深さにどっぷりとハマる。 慣れない旅館業で四苦八苦しながらも、仕事の合間に田舎生活を満喫しつつ、島根情報を発信中。

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